2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧
世界遺産を研究するとはどういうことか。 私は、その究極的目標は「国際平和」に帰結すると考えている。 それはなぜかというと、世界遺産条約自体が「人類の宝」を人類全体で守っていくという理念があるからである。 その理念は国際平和につながっている。 …
世界遺産条約が採択されたときに比べると、国境を超えた世界遺産、すなわち「トランス・バウンダリー・サイト」の登録が増えている。 果たして、この登録傾向の利点は一体何であろうか。 まず私が考える利点は、地域偏重の抑制である。 トランス・バウンダリ…
イコモスは文化遺産、自然遺産はIUCNが評価しているが、この評価方法は果たして適切なのだろうか。 私はこの評価プロセスについて、欠点があると考えている。 自然と文化を一体のものと考えている先住民から批判がきているが、縦割りの評価方法の場合だと、…
現時点で私が考える適切だと考える登録資産数は2,000件までである。 というよりは、1,000件以上を超えているからといって、これ以上増やすべきではないという意見は時期尚早に考えているからである。 世界遺産の希少性、観光的側面から見たブランド面から場…
世界遺産制度が国際平和にどのように貢献できるか、それは世界遺産を通じた国と国との「交流」が鍵になる考えている。 交流とはどこで発生するのか。具体的な例を挙げるとすれば、遺産の修復現場が分かりやすい例である。 カンボジアのアンコール遺跡では、…
世界遺産の枠組みは単なるリストアップに留まらず、保全のための仕組みを構築することが目標である。 そのため、世界遺産条約の締約国だけに各々の世界遺産の保護を任せるだけでは、不十分であり、モニタリングを行うことで世界遺産の状況を知ることができる…