前紹介した書籍で、①→③の順番で書いちゃったので補完の②を載せます。
屋久島
・屋久島の歴史
・IUCNが勧告した改善点(1992年, 1997年)
→日本の隠蔽(境界線の変更)→拡張すべき
・人間との関わり(地元の人々の対策と頑張り)
IUCNの自然の評価ばかりが目立つが、人との関わりも重要。
例:①伝統行事の再興
②里巡りツアー
③検定などの屋久島学
知床
知床が推薦されるまでの経緯
- 登録のためには、他の諸外国の遺産と差別化しなければならない。
- 流水によってもたらされる生物の多様性を"知床"の価値として推薦。
- 自然美は欧米などのものさしでは異なる場合がある。
世界自然遺産に登録されるも、IUCNや世界遺産委員会から様々なリクエストが届く。知床の保護している自治体は、適宜これらの要求をパスしている。
→これらのやり取り・やり方を知床方式と呼ぶ。
キーワード:エコツーリズム
知床と人
・大正昭和では、知床地域から人々が離農し、厳しい生活環境であったが、1960年代を契機に注目され国立公園に指定される。
その後、多くの人の努力を経て、開発も防いだこともあり、晴れて世界遺産に。
・2014年には羅臼町で知床と人が紡いだ文化を再確認する目的で、昆布漁のエコツアーを開催。
・世界遺産平和公園として、知床と北方領土を登録することによって、領土問題と生態系(北方領土)を保護・解決できるのではないか...?
小笠原諸島
小笠原諸島の価値
・海から大陸が生まれてくる過程を示す(ⅹ)
・適応放散による多くの絶滅危惧種の固有種が存在(その数が少ないということで世界遺産の評価ⅹに登録されている。現在進行形で研究が続いている)
外来種問題
・終戦後、アメリカに占拠され、返還されるまでに外来種が侵入。一時は危機に陥る。
例:グリーン・アノール
・ノネコ対策は他の地域のモデルとなるような取り組みを見せる。
・小笠原諸島と日本人の歴史は、江戸時代からと短いが、今から140年前でも多くの種が絶滅している。
・外来種やインフラ問題など、深刻な姿勢で取り組むことが重要。
奄美大島・徳之島・沖縄島北部及び西表島
評価価値
ユニークな亜熱帯雨林と生態系の連続性。
・奄美大島・徳之島・沖縄島北部及び西表島は琉球地域に属していたこともあり、日本と中国、台湾の文化が混ざりあっている。
登録されるまでの経緯
・2017年にIUCNから登録延期の通達。
→遺産そのものの課題と誤解によるもの
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・島独自の踊りも行われており、自然との関わりが深い。
・シマ遺産を再認識。
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これで、「世界遺産を問い直す」のレビューは正式に終了します。
次回はこの本を紹介する予定です。