こんにちは。ゆうです。
実は先日、このような記事を見つけました。
どうやら、この前の世界遺産委員会で、各国が世界遺産登録の推薦書を提出する前に「事前評価」なるものを取り入れるそうです。
これについて、詳しく見ていきましょう。
「事前評価」の背景
記事を見てみると、どうやら諮問機関と世界遺産委員会の間に生じていた評価の食い違い、つまり逆転登録を防ぐためらしいです。
これに関しては、当ブログをご覧になっている方はお分かりだと思いますが、前々から逆転登録については、ユネスコの喫緊の課題になっていました。
どうやら、この前の世界遺産委員会でついに本腰を上げたようですね。
ポイントは、
- 評価を行うのは諮問機関であるということ
- 事前評価の諸費用は自国が払う
この2点かと思います。
驚くべきは、その1件あたりの審査の値段。なんと230万らしいです。(構成資産により変動)
これを高いか安いかどうかは、人それぞれだと思いますが、学生である自分から見てこれは高いと感じました(笑)
世界遺産基金が不足していることからも分かる通り、この財源負担は致し方ないと思っています。
財政力の弱い国には配慮がされるとのことですが、この「配慮」がどこまで許されるかが問題ですよね。
流石にその財政力の弱い国を一々サポートするわけにもいかないですし、そんなことをしたら諮問機関側もさらに疲弊してしまう...贔屓するわけにもいかないですし、ここは本当に微妙な線引きではあります。
そして、諮問機関側が事前評価をするということについて。つまりは、
諮問機関の評価→諮問機関の評価→世界遺産委員会の評価
というプロセスになるわけですが、果たしてこれで本当に逆転登録の事態を防げるかどうか。記事にもあったように、評価側との対話を増やすことは確かに有効です。
しかし、これが直接的に課題の解決につながるかどうかは分かりません。
今回の決定が果たして正しかったか否かは5年か10年後かの未来でないと、評価はできないでしょう。
ただ、ひとつだけ言えることは、こうして世界遺産委員会で課題の解決に乗り上げようと努力し始めたことは大きな意義があると思います。
他にも世界遺産が抱える問題は数えきれないです。
こうして来年も、積極的に諸問題について、任期がある21の国が話し合っていただきたいと思います。